懷 風 藻 |
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懷風藻範例 |
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§範例 |
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【五言 侍宴 一絕】 皇明光日月 帝德載天地 三才並泰昌 萬國表臣義 【書き下ろし文】 皇明は日月と光き、帝德は天地と載す。三才並な泰昌、万国臣義を表す。 【解説】 由於是在侍宴時,所創作的詩歌,因此主要是在頌揚天智天皇帝德的偉大。內容是說,天皇的恩德像天地一般化育著萬物,使得天、地、人三才能夠獲得調和,自然的運行順暢繁榮,萬國都向我國的天子表示臣服的節義。 |
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【五言臨終一絕】 金烏臨西舍 鼓聲催短命 泉路無賓主 此夕誰家向 【書き下ろし文】 金烏西舍に臨み、鼓声短命を催す。泉路賓主無く、此の夕べ家を離れて向かふ。 【解説】 陽光傾注在西面的屋舍,報時的太古彷彿在催促著短命的我的死期。在這個沒有主人迎接我的孤獨的黃泉路上,就在這個傍晚,我要離開令人留戀的家上路了。 |
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◎大津皇子 【五言春苑言宴】 開衿臨靈沼 遊目歩金苑 澄徹苔水深 暗曖霞峰遠 【書き下ろし文】 衿を開いて霊沼に臨み 目を遊ばせて金苑に歩す 澄清苔水深く 【解説】 襟を開いてくつろぎ、御苑の池に臨み、春色に目を楽しませつつ、逍遙する。池の水は澄み切って、深い底には苔が覘かれ、暗くぼんやりと霞にかかった峰が遠くに見える。さわぐ池波は琴の音につれて響き合い、さえずる鳥の声が風の間に間に聞こえてくる。諸公は酔いつぶれてしまって、さかさまに車に載せて帰るという有様だ。詩と酒に耽った彭澤の県令陶淵明の催したような酒宴さえも、この御宴にくらべると論ずるに足らない。
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◎大津皇子 【五言朝猟】 朝択三能士 暮開万騎延 喫臠倶豁矣 傾盞共陶然 【書き下ろし文】 朝に三能の士を択び 暮に万騎の延を開く 臠を喫してともに豁たり 盞を傾けてともに陶然たり 月弓 谷裏に輝き 雲旌 嶺前に張る 曦光 すでに山に隠る 壮士 しばらく留連す 【解説】 朝には三能の士を選び、暮れには万騎と酒宴を開く。肉を食べのびのびとする、蓋を傾けて酔っている。弓は谷間に光り、旗が嶺の前に張ってある。日の光はすでに山に隠れた、壮士たちはしばらく留まった。 |
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◎大友皇子 【五言述懐】 道徳承天訓 塩梅寄真宰 羞無監撫術 安能臨四海 【書き下ろし文】 道徳 天訓を承け 塩梅 真宰に寄す 羞づらくは監撫の術なきことを 【解説】 天の教えをいただいてこの世の教えとし、天の教えに基づいて正しく国家を運営する。恥ずかしいことだが私は大臣の器ではない、どのように天下に臨んだらよいのだろう。 |