名前の「懐風」は「古い詠風を懐かしむ」という意味で、「藻」は美しい詩文のこと。『懐風藻』は、近江朝から奈良朝まで、天皇をはじめ、大友・川島・大津などの皇子・諸王・諸臣・僧侶など64人の作者による漢詩約120首を収録している。五言詩が多く、対句が重視されるところから、浮華な六朝詩の影響が大きいと考えられる。
『懐風藻』の出現は、奈良朝の漢詩文の隆盛を示している。収録されたものの中に、風雅な宴や遊覧の際の詩が多く、当時の文壇は大陸文化を受け入れようとすることが反映される。
日本現存最古の漢詩集であるが、詩作としては稚拙なものも多い。当時の文人たちは、漢文を用いた創作に対してあまり詳しくないので、この詩集に収録されたものは、形にはめているものばかりで、個性的な作品は少ない。そのため、後世への影響力が小さく、大津皇子の作品以外のものは、文学作品としての価値が低い。しかし、これらの作品に通して日本の漢詩創作の黎明期が窺えるため、文学史における研究価値が高く、たいへん興味深い内容となっている。
詩集名為《懷風藻》,意即「緬懷先哲遺風」。「藻」字則可能典出陸機《文賦》:「藻,水草之有文者,故以喻文焉」。全詩集收錄 64 位作者共 120 首作品。作者都是當時的皇族顯貴,例如文武天皇、大友皇子、川島皇子、大津皇子和其他官吏、儒生、僧侶等(其中 18 人兼為《萬葉集》收錄的和歌作者)。詩歌以五言八句為主,內容方面包括侍宴從駕、宴遊、述懷、詠物等,借用儒道老莊典故,文風浮華,講求對仗,似是深受中國六朝文學影響。
《懷風藻》的出現,象徵自奈良時代起日本文壇對漢文學的重視。而且值得注意的是,當中的詩歌有很多是宮廷詩宴這種官式場合的酬唱,這也反映當時尊尚漢風文化的潮流。
雖然《懷風藻》為日本現存最早的漢詩集,然而其作品卻不盡成熟。可看出日本文人在還不熟悉漢文創作的情況下,戰戰兢兢的符合押韻、對仗、格式,深怕做出不倫不類的詩詞。如此造成本詩集內的作品,風格死板而缺乏新意,自我風格不強,對後代詩集的影響亦小。除了大津皇子的幾首漢詩以外,極具價值的作品不多。雖然如此,卻可由此生怯的情狀,窺知日本於漢詩創作起步時期的世態。比起文學本身,更具有在文學史之上價值。
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